上手い照明の使い方
照明の役割
人は火を使うことを覚えたときから、同時にその火が光を発して照明の役割をすることも知りました。
まだ蛍光灯の無かった時代は、ロウソクが照明の代わりとなり、人々の生活空間を明るく照らしました。
そうして蛍光灯が登場すると、ロウソクよりも明るく照らせるようになり、夜の暗い空間でも何不自由なく生活できるようになりました。
照明の役割はこのように暗い空間を照らして明るくするという側面もありますが、最近では照明は人々に安心感を与えるという役割も果たすようになっています。
人がリラックスして生活するには、現在のような煌々と照らす明るすぎる空間ではなく、昔から人々が使ってきた火の光のような、必要な空間だけを照らす光の方が良いです。
あまりに明るすぎる光は、逆に生活しにくくなり、まぶしく感じられるぐらいの光よりは、必要な部分を必要なだけ照らす照明の方が良いです。
明治時代ぐらいまでは、それほど照明は発達しておらず、家の中でも暗い部分と明るい部分がありました。
昔の人はロウソクを使っても家の中全体を照らすことは出来なかったので、暗闇と明るい部分を使い分けて、明暗のある空間を作っていました。
暗闇の中にあるロウソクの光を見ると人は安心するように、昔から照明として使ってきたものを見ると暖かみを感じて、安心できるように人は出来ています。
だからこそ現在の住まいでも、明暗のある住居が住みやすい場所と言えるのです。
必要なところにだけ照明を設置
江戸時代の人などは蛍光灯が無かったので、照明と言えば行灯や提灯やロウソクでした。
明かりの必要なところにだけ火を灯すという生活をしていました。
しかし現在は蛍光灯で家全体を照らすことが出来ますが、その分使用するエネルギーは多くなってます。
心地よい空間を作るなら江戸時代のような照明を参考にして、必要なところにだけ照明を設置すると良いです。
たとえば、ダイニングテーブルの上にスタンドのライトを設置したり、階段の壁にライトを設置したりと、生活する部分にだけ照明を置くのです。
照明の光もほのかな火の光のようなオレンジ系の色の方が落ち着きます。
店舗や賃貸住宅となると、このような照明は不適切であり、逆にお客さまからのクレームにもなりかねませんが、持ち家として自分の家を建てるなら、是非とも必要なところにだけ照明を設置してみてはいかがでしょうか。
このような控えめの照明は、その空間に暖かみを演出するので、居心地が良くリラックスできる空間ともなり、のんびり過ごすには最適です。
もしも眠りにくかったり、目が疲れやすかったりする場合は、一度部屋の照明を見て、明るすぎないかを考えてみるのも良いでしょう。